略 歴 高校時代にカンボジアでの国際協力活動を機に、社会問題に出会う。高校では、イベントや同好会の立ち上げ運営を行い、卒業後は社会活動家として講演や企業研修、イベントの主催を全国各地で実施。環境教育と探究学習を組み合わせたコンテンツ「あしぶproject」の制作をきっかけに、rokuyouとのコラボレーションが生まれる。その後、ラーニングクリエイターとして参画。沖縄を拠点にサーキュラーエコノミーシステムの構築を行う株式会社じょーとーさぁの代表取締役も務める。
専門性 環境教育 / デザイン / コンテンツ開発
興味・関心 環境問題 / 社会課題 / デザイン

インタビューroku youメンバー紹介

”勉強っぽくない勉強”である探究学習で自分の可能性を知ってほしい

#1

これまで環境問題やLGBTQの講演活動などを行なってきたので、「メンターとして高校の探究学習の授業に関わらないか」と(下向)依梨さんに声をかけてもらったのがrokuyouと関わったきっかけです。 実は私は学生時代、学校のルールにはおさまらない、いわばとっても不真面目な生徒だったんです(笑)。だから、学校に対してネガティブな感情を持っている子や授業に前向きになれない子の気持ちがよくわかる。生徒たちとあまり年齢が変わらないこともあり、彼らが取り組みたくなるような仕掛けづくりをお手伝いできるのではないかと思い、今年からrokuyouに参画しました。 私の信念は「世界平和をこの目で見たい」というもの。その目標に向かって、様々な活動をしています。「平和」というと大それたことのように聞こえますが、目指しているのは「誰もが楽しく生きられる社会」です。起こってしまった事実は変えることはできないけれど、見方や捉え方、手段などで、いくらでも自分にとっての結果は変えられます。そして、公教育の中でも子どもたちにこうしたマインドセットを育んでいくことができれば、人はもっと幸せになるのではないかと考えています。

#2自分の「好き」や特性を活かせる環境を作りたい

自身もそうだったのでよくわかるのですが、沖縄県内では「キャラではないから」という理由から、学習に前向きになれない子が多くいます。「勉強がすごく苦手」というわけでもなく、「他にやりたいことがある」というわけでもないんです。これは非常にもったいないことですよね。だからこそ、”勉強っぽくない勉強”である探究学習には可能性を感じています。関心や好きなことをきっかけに、生徒たちが学びに触れる機会になるのではないかと思っています。 私が中学生の頃、授業中に座っているのが難しかったり些細なことでパニックを起こしたりするクラスメイトがいました。彼女は学習に向かっていくこともできなければ、友達もできない。先生も対応に困っているようでした。その子を観察していると、どうやら学校で飼育していたニワトリと接することが好きなようでした。ニワトリとの時間は落ち着いて過ごせています。それを知った私は先生に、「ニワトリ部を作ってはどうか?」と提案します。「部活動」といっても、彼女のやってきたニワトリの世話をして共に過ごすということが大きく変わるわけではありません。しかし、学校での公な居場所ができたことで、彼女の心は安定していきます。ニワトリの生態を自ら調べるようになり、畜産業や農業にも関心の幅が広がっていきました。 私は、少しの後押しやちょっとした手段の提供で、人はここまで変わることができるのだということに、彼女によって気付かされました。一方で、ニワトリに没頭する彼女の姿を見て、「私はこの子には敵わない」という思いも抱きます。そして、彼女のように一つの物事を追究するパワーを持った子達に環境を提供したり支援したりする役割を担いたいという思いに辿り着きました。

#3大人は助けてくれるもの、と伝えたい

現在、roku youでは主に高校の探究事業とマイプロアワードの運営を担っています。 マイプロアワードには、学習熱心な生徒たちだけでなく、「学校が面倒くさいな」「勉強はだるいな」といった思いを抱く生徒たちにも参加してほしいと強く思っています。「キャラじゃない」と足踏みをしているのではなく、自分の「好き」を軸に社会に向けて挑戦してほしいと考えています。 沖縄県内でマイプロジェクトアワードのように、学校以外で高校生が活躍できる場やアクションできる機会は多くありません。1人でもグループでも参加できるので、あらゆる子に挑戦してもらい、探究の楽しさを知るきっかけを掴んでほしいと思っています。 また、大人に助けを求めればいくらでも力を貸してくれるということを知ってほしいとも思っています。私自身も困った時に周囲の大人が助けてくれたり目的の実現をサポートしてくれたりする経験を経たことで、自分を肯定し世の中を信じることができるようになりました。 思いを持って、熱い気持ちで仕事をしたり社会に関わったりしている大人が自分たちのプロジェクトをサポートしてくれる。子どもたちにとって、そうした経験は「希望」となるはずです。マイプロジェクトアワードはそんな子どもたちの希望を紡ぐイベントでもあるのです。

rokuyouとして、これまでどんな場を作ってきたか

  • 地域課題に向き合う「マイプロジェクト×SDGs」で新しいかたちの総合的探究の時間をコーディネート

rokuyou以外の活動で、これまでどんな場を作ってきたか

その他のメンバー